自由が丘駅南口から徒歩3分。首や腰の痛みやしびれにお悩みなら自由が丘くびと腰の整形外科関節のクリニック

〒158-0083 東京都世田谷区奥沢5-20-22 フレア369 2F,3F

疾患

腰椎変性すべり症

腰椎変性すべり症とは

腰椎変性すべり症は、加齢に伴う椎間板や関節・靱帯の変性により、主に腰椎下部で椎体が前方へずれて生じる疾患です。腰痛や下肢の痛み・しびれなどの症状がみられることがあり、50歳以上の方、特に女性に多いとされています。

原因

加齢により椎間板の水分が減り弾力が低下すると、椎間関節や靱帯への負担が増えて腰椎の安定性が損なわれ、前後方向へのずれ(すべり)を生じやすくなります。長時間の不良姿勢や運動不足も変性の進行要因になり得ます。遺伝的要因やホルモン変動が関与することもあります。

症状

主な症状は腰痛と、下肢に広がる痛み・しびれです。長時間の立位や歩行で悪化し、日常生活に影響することがあります。進行すると歩行のしづらさ、筋力低下、排尿障害がみられる場合もあります。これらは腰椎の不安定性や神経圧迫が関与していると考えられます。早めの受診と適切な対応により、症状の進行抑制を目指します。

検査方法

まず問診・診察で症状の経過、姿勢、可動域、筋力、反射などを評価します。
画像検査は診断に有用です。

  • X線検査:すべりの程度、不安定性、配列の確認。
  • MRI検査:椎間板や神経の状態、圧迫の程度を詳細に評価。
  • CT検査:骨の形態や関節の状態を精査。
    必要に応じて、MRI・CTが可能な医療機関をご紹介します。検査結果を総合的に判断し、重症度と方針を検討します。

治療

保存療法

初期〜軽症例でまず検討される治療です。症状の緩和と機能維持を目的に、以下を組み合わせます。

  • 理学療法:理学療法士の指導のもと、筋力強化・ストレッチなどで体幹・骨盤周囲を安定化。個々の状態に合わせてプログラムを実施。
  • 姿勢・生活指導:姿勢改善、同一姿勢の回避、体重管理などで腰部負担を軽減。
  • 薬物療法:痛みの緩和を目的として、医師の判断でお薬(例:消炎鎮痛薬、鎮痛補助薬など)が処方されることがあります。
    ※効果や経過には個人差があります。継続的な取り組みが重要です。

神経ブロックの活用

症状緩和や診断補助を目的として実施されることがある方法です。

  • 仙骨硬膜外ブロック:仙骨部から薬液を投与し、痛みの軽減を目指します。外来で行われることがあり、副作用として一過性の血圧低下、下肢の脱力、感染、まれに神経障害などが報告されています。
  • 神経根ブロック:原因と考えられる特定の神経根を狙って投与します。透視装置を用いるため一定の放射線被ばくがあり、処置時に痛みを伴うことがあります。診断的意義を目的に行われる場合があります。
    当院では神経根ブロックは実施していないため、必要時は同一法人の調布くびと腰の整形外科クリニック で対応します。

手術療法

保存療法やブロックで十分な改善が得られない場合、または神経症状の進行がみられる場合に検討します。目的は神経圧迫の軽減と脊椎の安定性確保です。

  • 病態によっては除圧のみでは不安定性が増す可能性があり、脊椎固定術を併用することがあります。
  • 術式の選択は、症状・画像所見・年齢・生活背景などを踏まえ、医師が総合的に判断します。
  • 術後はリハビリテーションを行い、段階的な回復を目指します。

当院では、手術が必要な場合に同一法人の調布くびと腰の整形外科クリニック と連携し、手術と初期リハビリを調布で、その後の継続リハビリを自由が丘で行うなど、希望に応じた体制を調整します。

関連記事